きものでお茶会に行く時の【髪型】の注意点と自分でもできる髪型
きものにTPOがあるように、きものに合う髪型にもTPOがあります。成人式や結婚式の場合の髪型とは違い、お茶会に出席する場合は茶席に合うスタイルで和装の髪型をつくることがお勧めです。
ここでご紹介するのは、お茶会に似合う髪型の注意点とアレンジ方法です。
1.お茶会の髪型で気を付けなければならないポイントは?
きものとのバランスを考えた髪型に加え、さまざまな動作が伴うお茶会にふさわしいアレンジが大切です。
お茶会では、お辞儀をする動作なども多く、顔にかかった髪に触れないようにすることが大切です。そのためには、前髪も含めすっきりとまとめた髪型が好まれます。顔にかかった髪をはらうような動作は避けるようにしましょう。
アクセサリーは落下の恐れのないタイプを選び、控えめな色やデザインのものを使用することがおすすめです。
かんざしや櫛など抜け落ちてしまうと、お道具を壊してしまう可能性もあります。まとめたゴムなども隠せるようなアレンジも上品に見えるのでふさわしい髪型のひとつです。
2.お茶会にきもので行く時のおすすめの髪型は?
成人式や結婚式の素敵なヘアスタイルが似合っていたとしても、和装のときの定番にすることは難しい場合があります。和服に限定された髪型でなくても、シンプルでまとめやすい髪型がおすすめです。
短時間でまとめることのできる髪型には「夜会巻き」があります。お茶会の際には、まとめた毛先を内側に入れてコームでしっかりと止めることがポイントです。ボブスタイルの長さでもまとめることができます。
髪のボリュームや長さにもよりますが、三つ編みにした髪をシニョンにまとめるスタイルもおしゃれな髪型です。お茶会の場合は、髪をまとめる場所を低めにすることが落ち着いた雰囲気を出せるので、バランスのよい髪型といえます。
ショートヘアの場合でも、お席についているときに髪に触れないで済むように、まとめることが必要です。前髪だけにバレッタなどを使用することもできますし、両サイドの髪を耳にかけるだけでなく、留めておくこともできます。
3.自分でもできる! きものに合う髪型
ここではお茶会におすすめな基本の「夜会巻き」をご紹介します。
【準備したい道具やアイテム】
・ブラシ(髪全体を梳かすため)
・コーム(少し目の細かいもの)
・ゴム
・かんざし(夜会巻き用のかんざしが最適)
・アメリカピン(しっかり髪を留めるため)
・片方もしくは両方曲げたUピン
・無香料のワックスやハードスプレー
【手順】
1.髪がストレートの場合やまとまりにくい場合は、アイロンなどで毛先をカールしておくことがおすすめです。
2.髪の全体を後ろに向かって梳かし、流れをつけておきます。
3.無香料のワックスを少しとって、髪の生え際などにしっかりをつけて、全体になじませましょう。
4.その後、ブラシで後ろにとかし、ひとつにまとめて持ちます。
5.持っている部分から、“の”の字になるように手を動かしながら、時計回りに髪をねじり、毛先の方までしっかりとねじり上に持っていきます。
6.ポニーテールの位置ぐらいを目指して、引っ張りながら高めの位置までねじりあげ、毛先を内側に入れます。
7.緩んでいると崩れてくるので、ねじれないところまでしっかりねじり、出てしまっている部分は毛先をまとめて内側に入れます。
8.髪の表面を梳かすようにしながら中に入れ、かんざしの裏面が見えるように持ちながら髪を中に入れます。
9.髪の表面にかんざしを入れ、しっかりと突き通して表面に見えるようにし、奥までしっかりと挿します。
10.かんざしを挿したまま、折り返すように反対側へ持っていき、かんざしを頭に対して垂直になるように縦に起こします。
11.垂直に立てたかんざしを反対側に倒して、かんざしの表面が見えるようにします。そのとき、かんざしに巻いた髪がささるように挿しこみます。
12.まとめた髪の表面全体をコームでなでるように梳かして、前から後ろのまとめている部分に向かって梳かします。
13.まとめた部分の髪やはみ出してしまった毛をUピンで留めて中に入れます。
14.高さが出てボリューム感が出てしまった場合は、Uピンを上から下に挿して押さえます。
15.全体の髪がまとまったなら、無香料のスプレーを全体にかけて、襟足やモミアゲのおくれ毛を固定します。…これで完成です!
まとめ
お茶会はきものの魅力が伝わる伝統の席でもあります。髪型もすっきりとまとめて、凛とした姿で出席したいところです。髪の長さやボリュームにもよりますが、おしゃれできものに似合う髪型にアレンジして出席してみてください。