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きもの便利手帳

5月の着物~きもの12ヶ月シリーズ~

5月の着物

5月にふさわしい着物や帯の種類や色・柄

5月は爽やかな陽気の日だけでなく暑い日もある、寒暖差の大きな時期。一昔前のような気候であれば5月は「袷(あわせ)」と呼ばれる、生地を二枚合わせた裏地のある着物を着るのが一般的でしたが、昨今の5月は袷では暑すぎる日もあります。
そんな日は、「単衣(ひとえ)」と呼ばれる、生地を一枚だけ使って仕立てた着物を着ることも選択肢に入れてみましょう。単衣は主に夏用とされていますが、夏用の生地以外にも木綿生地やウール生地などで仕立てられたものがあり、季節の変わり目に活躍します。

この時期、着物通が好んで着るのは「紗袷(しゃあわせ)」と呼ばれる着物。紗(しゃ)と紗、絽(ろ)と紗などを合わせた二枚重ねで仕立てられており、目には涼しさを、肌には暖かさを感じられます。ただし、フォーマルな場や茶道・華道などのお稽古では昔ながらのルールが優先されることも多いので気をつけたいところです。汗ばむ日に袷の着物を着る場合、夏用の絽や麻の長襦袢を合わせれば、マナーを守りつつ涼しく過ごすことができますよ。

5月はまだ夏の一歩手前ですから、着物の色としてはハッキリとした色よりもパステルグリーンや淡い寒色系などの爽やかさを感じられる色が似合います。着物の柄としては季節の花を先取りすることがお洒落の楽しみ方であり、粋とされています。5月の季節の花は藤の花、すずらん、あやめなど。そのほか、薔薇は通年着られる柄ですが、開花時期は初夏なので、季節の着物としては5月・6月に着るのがおすすめです。

着物と帯の組み合わせとしては、袷の時には袷の帯を着用するのがルールですが、単衣の時は袷用の帯も夏用の帯も合わせることができます。帯の柄にも季節の花を取り入れるのが望ましいとされますが、着物の柄にある花と同じ季節に咲く花を取り入れるのが難しい場合は、着物の色に合わせた無地の帯をコーディネートするのが簡単でおすすめ。

淡い色の着物と同系色の淡い帯の色でグラデーションを作る、着物の柄と同じ色の一部を取り入れた色の帯にするなど、何色も使うより2色までに抑えるほうが季節にふさわしい爽やかな印象となります。

5月におすすめの着物コーディネート

5月はたくさんの花が咲く季節でもあるので、牡丹や芍薬、少し季節を先取りした紫陽花なども着物の柄に取り入れてみましょう。ベースとなる柄を決めたら他の色数を少なくして、小物で季節感を表現するとお洒落です。

例えば、紫陽花柄の着物なら同系色である淡いブルー系の帯を締め、帯揚げ、帯締めも同系色でまとめれば、統一感のある落ち着いたコーディネートに。帯の色を白地に変えると爽やかな印象になり、帯締めをレース組(正絹のレース紐を使って組んだ組紐)にするとさらに涼感を誘い、汗ばんでくるこの季節にぴったりな装いになります。

お花以外なら、季節の行事にちなんだ柄もおすすめ。5月の代表的なイベントには端午の節句がありますから、鯉の柄や鯉のぼり、兜柄といった端午の節句ならではの絵柄を取り入れてみるとよいでしょう。母の日が近くなったら、カーネーション柄を取り入れるのも素敵ですね。これから訪れる梅雨の季節を先取りして、流水や雲、雨といった文様の着物をシックに着こなすのもよいでしょう。

小物使いでいえば、半襟で季節を表現するのも粋。笹や葉の柄の刺しゅう入り半襟なら、新緑の季節にぴったり。着物の柄の中から一色選んで襟元に伊達衿を挟めば、遊び心を感じられるコーディネートになります。

袷の着物には袷の帯を合わせるのがマナーとされていますが、単衣を着る時はそういった決まりがありませんから、半幅帯もおすすめです。半幅帯は浴衣に合わせることが多い帯ですが、着物に使用しても大丈夫。通年使用可能で、軽いため簡単な帯結びで気軽に締められます。絹素材や紬や木綿といった素材の半幅帯は、暑さを感じやすい5月のお出かけにピッタリ。長めの半幅帯で変わり帯を結んだり、表裏で色が違う半幅帯を選んで着物に合わせて色の出し方を変えたりと、ポイント使いにも活躍します。

寒暖差を感じやすい時期は、羽織を持ち歩くようにするとよいでしょう。着る時は肩で着るのではなく腰で支えるつもりで羽織ると、首が伸びて羽織姿が美しく見えます。羽織には羽織紐がついており、位置的に帯締めと重なるため、色は帯締めと同色か同系色を選ぶとバランス良く着こなせます。半幅帯の場合は帯締めを使わないので羽織紐が目立ってアクセントになり、おしゃれの幅が広がります。

季節のきものきものと小物

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