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きもの便利手帳

断捨離できない着物の整理術と活かし方

着物の断捨離の写真

断捨離できない着物の整理術

成人式の振袖や、お母さま、お祖母さまから引き継いだ着物などを「もったいなくて捨てられない…」という方も多いのではないでしょうか。そんな断捨離できない着物の整理の仕方や有効活用する方法をご紹介します。

まずは着物を整理しよう

「たくさんの着物がタンスに眠っている」という方は、まずは自分に必要な着物といらない着物を仕分けましょう。

結婚式や葬式など、冠婚葬祭で必要な着物はそのまま残しておきましょう。着物の状態をチェックしてから部屋の中で陰干しをして風を通し、畳んでたとう紙に入れて保管します。汚れている場合は着物のクリーニングに出すか、洗濯しましょう。

着物は上質な素材を使っているため、洗濯はクリーニングに出すのが基本ですが、手洗いマークが記載されている着物は自宅での洗濯が可能です。

浴衣や麻・洗えるきもの(ポリエステル)は洗濯を。絹は自宅で洗濯をすることができないので、クリーニングが必須です。帯などの小物はさまざまな素材が使われており、選択すると一部が縮んだり型崩れしてしまう恐れがあるため、クリーニングがおすすめです。判別がつかない場合は着物の販売店などに確認しましょう。

自宅で洗濯する場合はウール素材やおしゃれ着と同様に、水(またはぬるま湯)と中性洗剤を使って手で優しく洗います。洗濯機を使用したい場合も手洗いと同じ洗剤を使い、手洗いコースで洗いましょう。干す時はきものハンガーなどに通して、室内で干すようにして下さい。

断捨離の方法を決めよう

不要な着物がある場合、思い切って断捨離をしましょう。断捨離の方法は以下のとおりです。

1.誰かに譲る

着物が好きな方、着物をよく着る機会がある方に譲ると相手も喜びます。ただし、虫食いやカビなどがないか、チェックしてからお譲りするようにしましょう。

2.買い取り業者に出す

いらなくなった着物をリサイクルショップや着物買い取り業者に出すというのも手段のひとつ。昔は着物に財産価値がありましたが、現代は趣味のものとされ、一部の作家ものなどを除いて査定額は500円~3000円程度となることが殆どです。現金化を目的とするより、SDGsの観点から「誰かに使ってもらおう」という目的で相談してみると良いでしょう。

3.施設に寄付する

NPO・NGO法人、市民団体、大学などで、いらなくなった着物の寄付を募っています。特にNPO法人は国内外に物資の提供先を多く有しており、ほぼ100%リユースしてもらえるでしょう。団体によっては着物から服や和雑貨にリメイクし、それを販売してくれる場合も。リメイクを障がい者が担当しているところもあり、寄付を通じて障がい者の就労支援にも貢献できます。

4.自分で売却する

不要になった着物は「メルカリ」などのフリマアプリに出品してみるのもよいでしょう。ただし、フリマアプリに出したからといってすぐには売れない可能性もあるため、着物の知識がなかったり保管スペースがない方には不向きです。

5.リメイクする

洋裁が得意であれば、着物をブラウスやワンピースなどの洋服や小物類に自分でリメイクするのも一手。洋裁をしない方、洋裁が得意な方にリメイク素材として提供するのも有益な活用法です。寄付団体の中には着物のリメイクをしているところもあるのでチェックしてみましょう。

6.処分する

1~5の手段が取れず、汚れや虫食いがひどい着物は、処分する以外ありません。捨て方は普通にゴミ袋に入れて、収集日にゴミ置き場に出すだけ。自治体によっては分別方法が異なるため、必ずお住まいの地域の分別方法を確認してください。

着物の断捨離Q&A

保存は桐ダンスに入れるべき?

着物の保存には防虫効果が高い桐ダンスに入れるのが基本ですが、桐衣装箱や桐以外の衣装ケースでも保存は可能。たとう紙ごと袋に入れてジッパーを締めれば、湿気や紫外線・ホコリから着物を守ってくれる専用の保管袋もありますので、活用してみましょう。

家はフローリングなので、和室のように着物を広げられない

フローリングの床に着物を広げても大丈夫。着物に床の汚れがつかないよう、できれば風呂敷や衣装敷という敷物を敷いたほうが安心です。

着物の整理に適した時期は?

湿度が低い春や秋ごろがおすすめ。梅雨や夏場の湿度が高い時期に整理する場合は、エアコンなどで室内を除湿しましょう。

たとう紙の交換時期は?

たとう紙に黄ばみやシミがでてきた場合、新しいものに交換する必要があります。交換時期は梅雨明けの時期である7月ごろが最も適していますが、空気が乾燥して着物を扱いやすい10月ごろでもOKです。

断捨離しない、という選択肢も

大切な遺品や贈り物、思い入れのある着物であれば、必ずしも断捨離する必要はありません。

着物には「年齢を経ても長く着られる」「体系をカバーできる」「アクセサリーがなくても充分華やか」といったさまざまな利点があります。洋服と同じように「5年着なかったらいらない物」という概念は当てはまらず、むしろ年を重ねたからこそしっくり馴染む場合も多いのです。むやみに処分してしまって後悔しないよう、着物の断捨離は慎重に検討しましょう。

とはいえ、捨てずに持っているだけでは宝の持ち腐れ。古くなった着物を有効活用したい方は、次にご紹介する「悉皆(しっかい)」を参考にしてみてください。

断捨離できない着物を「悉皆」で生まれ変わらせよう

悉皆(しっかい)とは

悉皆とは「ことごとく、すべて」という意味。着物における悉皆とは、染色や染め直し、シミ落としなどの染織に関する請負をすることで、それを行う業者を「悉皆屋」といいます。

悉皆はこんなにサスティナブル!

悉皆は、国家資格である染色技能士をはじめ、和裁士・洗い張り・着付師など、それぞれの分野の専門の資格を持つ職人たちが行います。
悉皆でできることはさまざまありますが、主に以下のような着物のお手入れが可能です。

1.しみ抜き:専門の職人により生地や染めの状態を見極め、最適な方法でしみ抜き・修復を行います。

2.洗い張り:着物を反物状態に戻してから水洗い、湯のし(着物へのアイロン掛けのような作業)を行い、生地を蘇らせます。

3.丸洗い:仕立て上がりの状態のまま、着物専用のドライクリーニングを行います。

4.和裁:着物の仕立て直しやリメイクを行います。

5.友禅修復:友禅のしみ抜きや汚れの洗浄後、挿し直し(模様の修復やアレンジ)を行います。

6.金彩加工:金彩(金色の模様部分)が変色している場合、その修復を行います。

7.撥水加工:雨などの水しみ汚れを予防できます。

8.家紋入れ:家紋を入れる・別の家紋に変えることができます。

9.オゾン消臭:消臭効果の高いオゾンで臭いやカビの除去を行います。

10.染め替え:着物の色を変えたい場合、反物に戻してから染め替えができます。

11.雪晒し:雪上に着物を並べ、太陽に晒して漂泊する方法。麻の着物の汚れを取ることができます。

上記は一例ですが、店舗によって可能なサービスは異なります。
「悉皆屋」という店名で商売をしているところはあまりなく、呉服店や着物工房といった店名を用いているところがほとんど。お近くの着物に関わるお店で悉皆を扱っていないか調べてみましょう。

断捨離できない着物をお持ちの方へ

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着物のお手入れやお直し、リメイクなども承っており、お直しやバッグや小物などへのリメイクも可能です。「着られないけど捨てられない」という着物を有効活用できる手段がきっと見つかるはず。

いち瑠は、リーズナブルなレッスン費、全国の駅チカに教室あり、着物初心者がほとんど、という通いやすい着付け教室。美しい着付け方を学びつつ着物に関するマナーも習得でき、もったいない相談会にも無料で参加できます。

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