fbpx

きもの便利手帳

男女の着物の違いとは?男物・女物それぞれの特徴を紹介

男女の着物の違いの写真

性別で着物はどう違う?男性・女性で異なる点をまとめて解説

種類

男性・女性の着物にはそれぞれ「格」というものがあります。「格」とは、場面ごとにどういった着物がふさわしいのか選ぶための分類のこと。着物の格は、男性・女性とも「礼装」と「礼装以外」の2つに大きく分けられます。

女性の着物は冠婚葬祭に着ていける第一礼装が最も格が高く、既婚女性は留め袖、未婚女性は振袖となります。

第一礼装の次に格が高いのが略礼装。色留袖・訪問着・色無地などがあり、入学式などのフォーマルな式典にも着ていける着物です。

付け下げや小紋、紬の訪問着、絞りなどは外出着(しゃれ着)と呼ばれ、カジュアルなお出かけに着ていける着物となっています。

男性の着物で最も格が高い第一礼装は、「黒羽二重五つ紋付」と呼ばれる5ヶ所(背中・両袖の後ろ・両胸元)に紋がついた羽織。その次は略礼装(準礼装)である「色紋付」で、どちらも袴と共に着用します。

紬やウールのアンサンブルなどは、袴をつけずに着流しで着用するカジュアルな外出着となります。

身丈

着付け方に違いがあることから、着物の身丈(縦の長さ)は男性・女性で異なります。

女性が着付けをする際には「おはしょり」をつくって裾の位置を調整するため、「身長プラス5センチ」が身丈の長さの目安です。

「おはしょり」とは、たくし上げた着物を固定した際に帯の下から出てくる部分のこと。女性の着物におはしょりがあるのは、立ち姿を美しく見せる・着付け時のずれを調整しやすい・長めの身丈だと体型変化にも対応しやすい、といった理由があります。

一方、男性の着物は自分の身長に合わせた身丈で、おはしょりをつくらずとも着物が着られるよう仕立てます。

袖・身八つ口

着物の袖は、着物の性別による違いが最も表れている部分。女性用の着物には「身八つ口(みやつくち)」と「振り」いわれる切れ目があります。

「身八つ口」とは、女性の着物の身頃(胴の部分)の脇の切れ目のこと。女性の身頃に身八つ口があるのは、江戸時代に帯締めの位置が胸下に移動したためといわれています。

女性は帯位置の移動で腕などの上半身を動かしづらくなったため、動きやすいように身頃の脇に切れ目を入れたのが身八つ口です。

「振り」とは、女性の着物の袖付けから袖下までの空いた部分のこと。振りは、着物の袖や襦袢の色重ねを見せるおしゃれの要素を担っています。

男性の着物は脇や袖は閉じられており、身八つ口も振りもありません。振りを塞いだ袂は「人形」と呼ばれています。

女性の衿は「広衿(ひろえり)」で仕立てられるのが一般的。着付けの際に二つ折りにされ、衿幅が広い分、体型に合わせて調整が可能。着ている人の胸元を美しく見せ、着崩れも防止できます。

また、女性特有の着付け方が「衣紋(えもん)を抜く」というもの。「衣紋を抜く」とは着付けの際に首の後ろ側と衿を離すことで、女性の着物は首筋やうなじのラインをきれいに見せられるように、背中側にずらしやすい寸法で仕立てられています。

一方、男性の衿は「棒衿(ぼうえり)」が一般的。棒衿は衿幅5センチ前後で、棒のような形で二つ折りに仕立てます。男性は首筋にぴったりと衿が沿うように着付けるのが、女性との違いです。

性別で着付けの違いはありますが、共通なのは「右前が正しい前合わせ」ということ。着物の胸元に右手が入れば正しい前合わせと確認できます。

帯の位置や太さ

着物の帯を結ぶ位置や帯の太さは、男性・女性でどのような違いがあるのでしょうか。

女性の帯は男性より種類が豊富です。代表的な帯は、袋帯(留め袖など)・名古屋帯(小紋など)・半幅帯(浴衣など)の3種類。帯の長さは約380cmから440cm、幅は約17cmから31cmほどです。

男性の帯は、角帯(紋付)・兵児帯(へこおび/紬やウールのアンサンブル)の2種類。角帯は長さ約440cm、幅約10cmの固く織られた礼装に合わせる帯。兵児帯は長さ約370cm、幅約50~70cmの柔らかい素材で、浴衣などのカジュアルな装いに使われます。

帯を結ぶ位置にも違いがあり、女性はウエストよりバスト下のあたり、男性はウエストより少し下の腰骨あたりが目安です。

男性の着物を女性用にリメイクできる?

着物は仕立てや着付けが男性・女性で異なるものの、男性用を女性用にリメイクすることは可能です。

リメイクできる男性用の着物は、女性に必要なおはしょりを確保できるよう、着られる方の身長より5センチほど長い身丈の着物であること。丈が足りていれば、衿や閉じている身八つ口、振りの部分を調整して女性用にリメイクできます。

逆に、女性用の着物は身丈が長いため男性用への仕立て直しが容易。男性用に袖や衿を調整すればリメイク可能です。

着物は体型変化があっても着られるサスティナブルな衣服。異性の着物でも、気に入った色柄のものがあったら仕立て直しを検討してみましょう。

ジェンダーレスな着物の楽しみ方とは

着物の仕立てには男女で少し違いがありますが、昨今ではそれを超えて自由に着物を楽しむ人々も増えてきました。

例えば女性の中には、男性用の着物を仕立て直さないでそのままカジュアルラインで着こなしてみたり、つけ衿やブーツとコーディネートしてみたりする方も。

男性も女性用の着物を差し色感覚でそのまま着用したり、十二単のように合わせてみたりするなど、さまざまな形で着物を楽しんでいます。

男性・女性の着物の違いをきちんと理解しておけば、今の時代にあったジェンダーレスな着こなしも取り入れやすくなるでしょう。

幅広い知識を学べる!着物ライフを楽しめる着付け教室とは

「きもの着方教室 いち瑠」では、着物の格やTPOに合わせたコーディネートが学べて、着物がより身近に感じられるようになります。着物について学べば毎日の暮らしに取り入れやすくなり、お手持ちの着物を着る機会も増えることでしょう。

いち瑠は、初級コース全8回が税込4,000円(1レッスン500円)で通えてリーズナブル。教室は全国に約60ヶ所あり、10~70代まで幅広い年齢層の方が通われています。

また、教室内でのレッスンだけでなく実際に着物を着て外出する「おでかけレッスン」を毎月開催。季節のお花散策ツアーやお茶会などの魅力あるレッスンが教室ごとに企画されており、着物一式は無料レンタル可能なので、着物をお持ちでなくても参加できます。

さらに、小物づくりやお手入れ方法などを1日で学べる「1day講座」も。半衿付け講座や着物のお手入れ講座など、着物ライフをもっと楽しむための知識や技術をピンポイントで学ぶことができます。

そんな「いち瑠」では、全国約60ヶ所の教室で無料体験レッスンを開催中。教室の雰囲気やレッスン内容が気になる方は、お近くの教室をぜひ覗いてみてください。必要なものはすべて教室で揃えていますので、手ぶらでお気軽にお越しください。

今さら聞けない基本知識

  • Facebook
  • LINE
  • Twitter
  • Link

無料体験レッスン
受付中

無料体験予約

教室一覧

PAGE
TOP