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きもの便利手帳

着物で歌舞伎を観劇したい人のための【完璧ガイド】

着物で歌舞伎を観劇したいの写真

歌舞伎の観劇にぴったりな着物のコーディネートとは

歌舞伎を見る際のドレスコードはある?

歌舞伎を観劇する際、特に決められたドレスコードはありません。ラフな服装・洋服・着物など、皆さんさまざまな服装で観劇されています。公演時間は2~3時間以上の長時間となるので、なるべく疲れにくい服装がよいでしょう。

着物で歌舞伎を観劇する際も、着物の種類や色・柄について決まったルールはありません。「服装は自由」と言われてしまうと、選択肢が広すぎて逆に迷ってしまうかもしれません。以下ではシチュエーション別におすすめの着物をご紹介していきます。

歌舞伎の観劇におすすめの着物とは

◆歌舞伎座や特別公演の時におすすめの着物の種類

フォーマルからカジュアルまで幅広く着られる「訪問着」「附下(つけさげ)」「色無地」「江戸小紋」などがおすすめです。

・訪問着

軽くて疲れにくいものが多いため着やすい訪問着。準礼装・略礼装にあたる訪問着はフォーマルな場でも着られるため、観劇という特別な時間にふさわしい着物のひとつです。

・附下(つけさげ)

訪問着よりも控えめな柄となっていますが、附下もフォーマルな場で着られる着物。主張を抑えつつも着物の特別感を出したい時にぴったりです。

・色無地

柄がなくシンプルな色無地ですが、紋の数や帯との組み合わせによってカジュアルからフォーマルまでさまざまな場面に合わせられます。

・江戸小紋

小紋は外出着として着られる着物ですが、江戸小紋は中でも格式が高く、紋付きや柄によってはフォーマルな場でも着られます。遠くで見ると無地に見えますが、極小の柄が入っているのが特徴。見る人が見ればわかる、通なお洒落を楽しめる着物です。

◆座席別のおすすめの着物

・桟敷席(さじきせき)

劇場の中では上等席にあたり、華やかな訪問着の方々が多い座席。舞台に向かって左右にある席なので、他の人の目に留まりやすい位置です。格式の高いとっておきの着物を着ていきましょう。

・一等席

舞台の役者さんに見られる一番前の席になります。人目につきやすい席なので格式の高いコーディネートがおすすめですが、主役はあくまで役者さん。落ち着いた色づかいの着物を着ている方が多い場所になっています。

・二等席、三等席

舞台から距離のある座席なので、あまりにも華やかな着物や格式の高い着物だと周囲から浮いてしまう可能性があります。落ち着いた色合いの小紋や紬などの格式の高すぎない着物がおすすめです。

◆色使いや柄、帯などのコーディネート

オフホワイトやベージュの色合いの着物に、落ち着いた雰囲気の袋帯を合わせるとよいでしょう。舞台役者さんを引き立て、一体感を生む装いがふさわしいとされています。季節や舞台役者さんにちなんだ柄を選ぶと、お洒落な着こなしになるでしょう。

着物での歌舞伎観劇は迷惑?マナーや注意点まとめ

前のめりにならないように座る

劇場の座席は深く腰掛けても舞台が見えるように設計されているので、前のめりに座ると隣や後ろの人が見づらくなり、迷惑行為になりかねません。深く腰掛け、しっかり背中を付けて観劇することが基本のマナー。そのため、帯を選ぶ時は、潰れても気にならない、シワになりにくいものを選びましょう。

歌舞伎鑑賞でおすすめの帯結びとしては、「お太鼓結び」「後見結び」など。これらの結び方なら帯が盛り上がらないので、安心して深く腰掛けることができます。

髪型で後ろの人の視線を遮らないようにする

髪型はボリュームを控えめにし、頭から横に飛び出す飾りや縦にボリュームが出るお団子頭は避けましょう。後ろの人の視界を遮ってしまったり、気を散らせてしまって観劇を邪魔してしまう可能性があります。

アクセサリーを付けたい時は、髪の下のほうに目立たないものをつけるようにしましょう。

音が出る可能性のある履物は避ける

下駄などの音が鳴る履物は、気を付けているつもりでも長時間着席していると椅子にぶつかったりして音が出てしまうことも。布製や革製の草履は音がしにくく、マナー違反にならないのでおすすめです。

着物や帯に匂いがついていないか確認する

素晴らしい舞台が匂いで台無しにされた!なんて思いをさせないために、着物や帯の匂いは事前に確認しましょう。

着物や帯には独特な匂いがあり、自分では気にならない匂いでも着物に触れたことのない人にとっては気になってしまう場合があります。また、香水で匂い消しするのも避けたほうが無難です。

着物や帯は、着物を着ていく予定の2~3日前から陰干しする習慣をつけておきましょう。

特に、久しぶりにタンスから出してきた着物は樟脳(しょうのう)の匂いがついていたり、思いもよらぬ汚れがある場合も。出かける予定日より数日前に、余裕を持って確認しておくのがおすすめです。

気軽に着物での観劇を楽しむには

歌舞伎を観劇している途中で着崩れてしまったり、着物での立ち居振る舞いがうまくできなかったりすると、観劇に集中できませんよね。

着付けの基本を身に付けておくことは、着物での観劇を楽しむためにもおすすめ。自分で着付けができるようになると、気持ちに余裕ができるのはもちろん、自由にコーディネートを組むこともできます。

ほかにも、お祖母さまやお母さまから譲り受けた着物を着られるようになったり、友人や娘さんなどの着付けをしてあげられる、観劇以外でも着物を気軽に着られるなど、着付けの技術が役立つ機会はたくさんあります。

「きもの着方教室 いち瑠」は、着付けだけでなく着物の活かし方や文化まで学べる着付け教室。9割の方が初心者で、幅広い年齢層(10代~70代)の生徒さんがいらっしゃいます。

着付けを習うだけでなく、着物を実際に着て楽しむイベントも。毎月開催されている「きものdeおでかけ」では、街を歩くだけでなく歌舞伎鑑賞を楽しむこともあります。

教室の雰囲気を体験してみたい方は、全国で約60ヶ所ある教室の中から通いやすい教室を選んで、90分の無料体験レッスンを受けることができます。着物・帯・小物類は無料でレンタルしていますので、まずは気軽な気持ちでご参加ください。

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